東西合わせて9人のJRA新人騎手が6日、デビュー週の騎乗を終えた。現役4人目となる女性ジョッキー今村聖奈騎手(18=寺島)は、阪神で土日合わせて10鞍に騎乗。最高着順は土曜7Rメイショウシロガネの3着で、女性騎手初のデビュー週勝利とはならなかった。待望の初勝利へ、2週目も阪神で騎乗する予定だ。

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笑顔がすてきなルーキー今村聖奈騎手のデビュー週は、満面の笑みとはいかなかった。「昨日(5日)と同じ失敗はしないように」と臨んだ日曜は阪神で5鞍。積極的に運んだ2Rのヒラボクロマネ(4着)など見せ場は作ったが、初勝利には届かなかった。

土日10鞍の騎乗を終え「1つ1つ、展開や相手が違いますし、それぞれの馬の能力を引き出そうと乗っていましたが、そう簡単にはいきませんでした」と悔しそうに振り返った。

ただ、レース間のわずかな時間も探求心を持ち続けた。川田騎手や幸騎手ら多くの先輩ジョッキーに疑問をぶつけ、自身の技術向上へつなげようとする姿が印象的だった。

「一番キャリアが浅いですし、レースに乗っているジョッキーの方に、このレースはどういうペースで、どういう展開になったのかなど、まだ自分にはわからないところを、ひとつひとつ教えてもらいました」

念願の初勝利へ、まず超えるべきは自分自身だ。

「自分は自分、人は人と思っていましたが、同期(角田河騎手)が勝って、焦りがありました。今週の反省を生かし、競馬に向き合っていきたいと思います」

2週目となる12、13日も阪神で騎乗予定。表情を引き締め直し、次の一戦を見据えていた。【藤本真育】

◆今村聖奈(いまむら・せいな) 2003年(平15)11月28日、滋賀県生まれ。栗東・寺島厩舎所属。目標とする騎手は武豊騎手、福永騎手、幸騎手。座右の銘は人馬一体。父は元障害G1騎手の康成調教助手(栗東・飯田祐厩舎)。158・5センチ、47・4キロ