待望の同期タッグが実現した。3月に開業した蛯名正義師(53)の管理馬ダイナストーン(牝4)に、競馬学校同期の武豊騎手(53)が騎乗した。

3番人気に支持され、好スタートからハナを切ると直線半ばでも先頭のまま。残り100メートル付近で脚色が鈍って上位2頭にかわされたが、馬券圏内の3着に食い込んだ。勝ったのは1番人気キングスフィリア(牝4、萩原)。

武豊騎手は「スタートもよかったし、楽なペースでハナを取れました。手応えはよく見えたと思いますが、最後はずるい感じも出てました」と振り返った。

武豊騎手&蛯名正師のコンビは初めて。「何となく思うところはありました。うれしい方でね。しかも(師の)初勝利もかかっていたから、かなり意識しました。勝てればよかったんだけど、惜しかったですね。このコンビが今後たくさんあれば。直線で抜かされた時に観客席から“ああ~”という声が聞こえたので、ファンの方もいろいろ思ってくれているんだなと感じました。いつか一緒に勝ちたいですね」と笑顔を見せた。

蛯名正師にとっても感慨深い一戦だった。「新馬戦も乗っていて、しっかりしているねと言ってくれた。レース前には“あなたの腕に頼ります”と言いました」と明かした。互いに信頼を置く同期タッグから今後も目が離せない。