英国王室主催のロイヤルアスコット開催が始まりました。14日火曜から18日土曜までの華やかな5日間。開催中には8つのG1競走を含む、19もの重賞競走が集中して行われます。注目レースがめじろ押しの中、現地ファンの耳目を集めているのが17日金曜に行われる3歳牝馬限定のG1コロネーションS(芝1590メートル)です。

日本の桜花賞にあたる英、仏、愛の1000ギニー優勝馬が勢ぞろいする上、体調が整わず1000ギニーに間に合わなかった4戦不敗の2歳女王インスパイラル(父フランケル)が満を持して参戦。3カ国の異なった1000ギニー馬がぶつかるのは18年以来で、これに2歳女王が加わる戦いは今世紀初のこと。ボクシングに例えるなら「4団体統一戦」の趣です。

人気はインスパイラルが3倍の1番人気。少し離れた2番人気に愛1000ギニーを5馬身半差で圧勝したホームレスソングス(父フランケル)と、英1000ギニー馬のカシェイ(父アクレイム)が並び、仏1000ギニーでカシェイを2着に退けたマングスティーヌ(父ダークエンジェル)は11倍と人気がありません。

コロネーションSの直前にエリザベス女王所有のジャストファイン(せん4、父シーザスターズ)が出走するデュークオブエディンバラS(芝2390メートル)が行われます。同馬は16日木曜のG3ハンプトンコートS(芝1990メートル)で人気を集めるリーチフォーザムーン(牡3、父シーザスターズ)とともに女王期待の1頭です。

18日土曜に行われる2歳戦チェシャムS(芝1400メートル)で、単勝1倍台の支持を集めるアルフレッドマニングス(牡2、父ドバウィ)は昨年G1を3勝して早世したディープインパクト産駒スノーフォールの半弟です。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)