3週後に控えるG1凱旋門賞(芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)を目指す馬たちが今週末の重賞レースに登場します。

日曜に本番と同条件で行われるG2ニエル賞にはダービー以来となるドウデュース(牡3、友道)が主戦の武豊騎手とともに出走します。

ここには15頭が登録していますが、ドウデュースを除いたG1優勝馬は7月のパリ大賞(芝2400メートル、パリロンシャン)を差し切ったオネスト(牡3、父フランケル)だけ。土曜に行われるG1愛チャンピオンS(芝2000メートル、レパーズタウン)にも登録のあるオネストが、こちらに回ればドウデュースと一騎打ち。オネスト回避の場合はドウデュースが断然のレースになりそうです。

ニエル賞の直前に行われるG1ヴェルメイユ賞(芝2400メートル)には昨年のG1ジャパンCでコントレイルの5着に善戦したグランドグローリー(牝6、父オリンピックグローリー)と、凱旋門賞を目指して春にオーストラリアから移籍したベリーエレガント(牝7、父ゼド)が出走します。

ジャパンCから帰国後に250万ユーロ(約3億5000万円)で新オーナーにトレードされたグランドグローリーは、今年の出だしから2連勝して、シャフリヤール(4着)が出走したG1プリンスオブウェールズSが3着。ここで結果を残して凱旋門賞挑戦をもくろんでいます。一方のベリーエレガントはフランス到着後、体調が整わず、初出走となった8月のG1ジャンロマネ賞(芝2000メートル、ドーヴィル)もしんがり負け。逆風吹く中、土俵際の巻き返しに挑みます。

G1仏ダービーとG1エクリプスSを連勝して、フランスの3歳代表となったヴァデニ(牡3、父チャーチル)はG1愛チャンピオンSに1番人気で登場。勝てば予定を変更して凱旋門賞に向かうことになっています。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)