単勝2番人気のアスクビクターモア(牡3、田村)が、3歳クラシック最後の1冠を制した。2番手から運び、最後は差し込んできたボルドグフーシュ(牡3、宮本)との一騎打ちに。写真判定の末、鼻差でしのぎきった。

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アスクビクターモアで初めてクラシックを制した田辺騎手の父敏勝さんは菊花賞当日の23日、福島県内のゴルフ大会に参加していて、レース発走10分前の午後3時半にホールアウトした。

クラブハウスに急ぐと、アマチュアの蝉川泰果がトップを走っていた日本オープンゴルフに皆がくぎ付けになっていた。ゴルフ場なので当然。とても菊花賞を見られる状況ではなかったが、「うちの息子が出ているんで、3分ばかり見せていただけませんか」と頼んだところ、快くチャンネルを替えてくれたという。「あの田辺騎手のお父さんですかと驚かれて、ゴールの後はそこにいた40人ぐらいの人に祝福していただきました。うれしかったですね」と喜びをかみしめていた。