志村龍己(39=山梨)が安彦統賀の仕掛けに乗ってG3初優勝を飾った。2着は安彦が残って関東ワンツー。3着には海老根恵太が入った。

それぞれ積極策で勝ち上がり、別線を選んだ野口裕史と野中龍之介の南関両者が主導権争い。中団で静かに構えていた安彦の2角まくりを、志村がゴール寸前でわずかに差し切ってVロードを駆け抜けた。開口一番「信じられない…」と夢見心地。「抜けるとは考えていなかったし、抜いた感覚もなかった。ちゃんと行くべきところで行った安彦君が強かった。僕は展開一本だった」と謙虚に振り返った。

S級では18年6月の福井F1以来の優勝だ。空白の8年間は自分との闘いだった。「30代になって体の変化に対応できず、本当に苦しかった。仲間の指導があって、何とかここまで来られた」と、周囲への感謝も忘れなかった。

これでG1競輪祭(11月18~23日・小倉)の出場権も手に入れた。グレード戦線で存在感を増す関東勢の一員として、堂々と8年ぶりのビッグレースへと乗り込む。

「自分には技術もないし、流れだけ。競輪祭では、そっとしておいてください(笑い)」と最後は冗談を飛ばしてミックスゾーンを後にした。