武豊騎手騎乗、単勝2番人気のライトクオンタム(牝、武幸)が直線大外から差し切りを決めた。勝ち時計は1分33秒7。

道中は7頭立ての5番手を追走。直線で大外へ回ると、鞍上のステッキに応えて父ディープインパクトを思わせる末脚を披露した。

武豊騎手は開口一番で「初めて乗せてもらったけどいい馬ですね」と評した。

スタートは出遅れてしまったが「落ち着きがなかったので、跳び上がるようなスタートでね。あれで切り替えました」と中団待機策を選択。道中は「外へ逃げて走っていた。あまりいい雰囲気じゃなかった」と振り返った。そうした中でもレジェンドは冷静に対処。「最後の直線にかけるしかなかった」と末脚勝負を決断。「ゴーサインを出してよく反応してくれた。最後まで伸びてくれて、能力あるなと思いました」と笑顔を見せた。

自らが手綱を取ったディープインパクトの最終世代。「かなり素質はあると思います。ディープ産駒ですしね。まだ2回目でこのパフォーマンスですからね。楽しみですね」と今後への期待を膨らませた。

これで、武豊騎手はJRA重賞350勝目。デビューした87年から続く連続年重賞勝利を37年に伸ばした。

持続可能な開発目標という意味の流行語にかけて「SDGsな感じでいいんじゃないですか」と笑った。「今日勝ててうれしいですし、この調子でいっぱい勝ちたいですね」。53歳のレジェンドは、始まったばかりの2023年シーズンへ意欲を燃やしていた。