3月1日に川崎競馬場で第69回エンプレス杯(Jpn2、2100メートル)が行われる。今年も熱戦となりそうな伝統の牝馬戦。注目はこれが引退レースとなる大井のサルサディオーネ(牝9、堀千)だ。

JRAでのデビュー初戦から6年3カ月ほどの月日が流れた。南関東に移って丸3年。いまだ一線級としのぎを削っている姿は驚異的といえる。そんな走りが見られるのも今回が最後。6年連続の出走となるエンプレス杯で競走生活にピリオドを打つ。ここまで重賞8勝、うちダートグレード競走5勝。21年日本テレビ盃(Jpn2)、22年さきたま杯(Jpn2)制覇など、牡馬顔負けの強さを見せてきた。20、21、22年とNARグランプリ4歳以上最優秀牝馬を受賞。息長くダート戦線を盛り上げてきた。

有終の美へ、自分のスタイルを貫き通す。小細工なしの逃げが最大の武器。自分の形ならそう簡単には止まらない。堀千師は「走りたがっているね。気合もちょうどいい感じ。スピードを生かしてビュッと行きたい」と中間の様子に笑顔。サルサディオーネらしい走りで、現役生活を締めくくってくれそうだ。