復帰初戦を白星で飾る。骨折休養を乗り越えた石神深一騎手(40)が7日、復帰戦の阪神スプリングJ(J・G2、芝3900メートル、11日)でタッグを組むニシノデイジー(牡7、高木)と初コンタクトを取った。同騎手は「現王者ですし、しっかりと結果を出したいです」と、復帰戦での勝利に意欲を燃やした。

この日は美浦の障害コースを2周近くハッキング。昨年の中山大障害を制したJ・G1馬の感触を確かめた。「2週間ほど見させてもらいましたが、一流馬にある気の難しさはあるなと。それでもキャンターに行くと乗りやすいイメージがありました」と好印象だ。

2月4日小倉5Rで落馬。第7頸椎(けいつい)、第1胸椎を骨折したが、わずか約1カ月での復帰を果たす。先週は同じく障害レースで大けがから復帰した熊沢騎手が、1年4カ月ぶりのカムバック勝利を果たした。「体は大丈夫です。(熊沢騎手の勝利は)感動しました。あれだけのけがをして、それでも乗る。あの気持ちがすごいですよね。それでも一緒のレースに乗るからには、負けたくないです」と気持ちを高ぶらせながら話した。

去り際には「リーディングを狙いたいです。今年も頑張ります」と真っすぐな目で話した。障害の名手が、再びターフで躍動する。