5度目の重賞挑戦となった5番人気ハヤブサナンデクン(牡7、吉村)が、ゴール前の追い比べを鼻差制した。7歳にして待望の初タイトルを奪取した。勝ちタイムは1分51秒4。

芦毛の馬体が猛然と抜け出したウィリアムバローズに襲いかかった。水が浮く不良の高速馬場を苦にせず、初コンビを組む津村騎手の左ムチに応えて最後に鼻面が前に出た。鞍上は「帰ってくるまで(勝ったかどうか)分かりませんでしたね。4角でフワッとして置いて行かれてヒヤッとしたけど、届いてくれてよかったです」と胸をなで下ろした。

蟻洞(ぎどう)のため3歳夏から1年半もの休養も挟んだ。近走は重賞戦線でも好走し、着実に力をつけてきた。今年7歳を迎えたが、鞍上は「フレッシュさがあって元気いっぱい。また頑張ってくれると思います」と言えば、吉村師も「休ませているので馬はまだまだ若いです」とさらなる飛躍を期待する。次走は未定も、遅咲きの7歳馬が今後もダート重賞戦線を沸かせる。

◆ハヤブサナンデクン ▽父 ゴールドアリュール▽母 ホワイトクルーザー(クロフネ)▽牡7▽馬主 武田修▽調教師 吉村圭司(栗東)▽生産者 グランド牧場(北海道新ひだか町)▽総収得賞金 1億7528万4000円▽馬名の由来 冠名+「ナンデダロ」にちなんで