初夏の牝馬ハンデ重賞マーメイドS(G3、芝2000メートル、18日=阪神)の最終追い切りが14日、東西トレセンで行われた。「追い斬り激論」は、大阪の若手記者が注目馬2頭をピックアップ。奥田隼人記者は史上初の連覇を目指すウインマイティー(牝6、西園正)、マイクこと藤本真育記者は上がり馬シンシアウィッシュ(牝4、吉村)を推奨した。

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奥田 マーメイドSは荒れる重賞として有名やね。

マイク 過去10年で3連単配当10万円超が9回です。傾向からも狙いは軽ハンデ馬でしょうね。

奥田 でも、ギャンブルには“逆張り”という言葉もあるわけで。イメージからハンデを背負う実績馬が高配当になるようなら、それはそれで狙い目かも。ということで、追い切りから推すのは史上初の連覇を狙うウインマイティーや。

マイク Cウッド単走でいっぱいに追われて6ハロン81秒7-10秒9。ラスト1ハロンは、さすがの動きですね。

奥田 西園正師も「10秒9はあまり見たことないね。一点の曇りもなくここまでこれている」と、調整は至って順調そう。

マイク 定年で解散した五十嵐厩舎からの転厩初戦になりますが、その辺は大丈夫ですか?

奥田 今回は新たなウインマイティーが見られるかもね。前厩舎ではポリトラック主体の調教だったけど、今は師が「王道の調整で」というCウッド中心になってきた。さらに、これまではもたれる面からリングハミを使っていたけど、1週前追いに乗った和田竜騎手から「口向きも良くなっている」との進言で、今回から普通のハミに。師も「シンプルな方が能力を発揮できると思う」とのこと。56キロの重量も経験があるし、このメンバーなら上位争いじゃないかな。

マイク 良さそうですね。自分は逆に軽ハンデ馬から上がり馬のシンシアウィッシュを推します。

奥田 Cウッド単走で6ハロン82秒8-11秒7。陣営の感触は?

マイク 吉村師は「先週にジョッキーが乗ってしっかりやっているし、今日は上がり重点で。動きは良かったし、予定通りに調整できている」と好感触でした。

奥田 でも、まだ2勝クラスを勝ち上がったばかりで、相手関係がどうかな。

マイク 3歳時には重賞フローラSで3着がありますからね。格上挑戦の立場ですがハンデ51キロは魅力ですし、やれていい力はあります。師も「精神的にもう少し成長してほしいけど、もともと能力を感じている馬」と評価していました。課題のゲートを決めれば、小回りの舞台で器用さも生きると思いますよ。

奥田 実績馬の連覇か、軽量馬の重賞初Vか…。いや、大阪ニッカンの若手記者なら「奥田か、マイクか」の勝負か? 

マイク お互い、ことは記者に負けないように…。