3番人気サクセッション(せん6、国枝)が障害重賞初挑戦で初制覇を飾った。

直線は後半戦で先頭に立ったニューツーリズムとの一騎打ち。平地時代にオープン勝ちのあるスピードを生かし、最後は首差抜け出した。勝ち時計は3分28秒3のレコードだった。障害全3勝は新潟でのもの。スピードを併せ持つ実力派が越後路で花開いた。

前半は脚の温存に徹した。フォッサマグナ、ホッコーメヴィウスの上位人気2頭がやり合う道中を8番手追走。周囲に馬もいない単独状態での飛越で、終始スムーズに脚がたまった。蓑島騎手は「惑わされずに行けたのが一番。あっさり追いつくとは思わなかった。平地の脚はあるね。今は馬が自信を持って飛べている。今後も期待できる」と声を弾ませた。

JRA重賞63勝目の国枝師にとっては初の障害重賞制覇。95年3月阪神障害S・春のボードセイリング9着以来、28年ぶり2度目のジャンプ重賞挑戦で新たなタイトル獲得となった。「勝てて良かった。暑い中、無事に終わってくれたのが何より」と胸をなで下ろした。【松田直樹】

◆サクセッション▽父 キングカメハメハ▽母 アディクティド(ディクタット)▽せん6▽馬主 (有)キャロットファーム▽調教師 国枝栄(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 19戦6勝(うち障害5戦3勝)▽総収得賞金 1億690万7000円(同5279万2000円)▽馬名の由来 継承者。偉大な父を継ぐ馬になって欲しいとの願いを込めて