19日の新潟3R新馬戦(ダート1800メートル)で競走馬の取り違えによる競走除外が起きた。JRA裁決委員によると、出走を予定していた森秀厩舎のエンブレムボム(牡2、鹿毛)が、装鞍所入所時に行う特徴照合とマイクロチップの検査で、同厩舎のエコロネオ(牡2、鹿毛)と取り違えていたことが判明した。

JRAの森秀行調教師(64)への聞き取りによると、取り違えは5日の坂路調教からが濃厚。両馬は7月28日に入厩し、8月2日にゲート試験に合格。その際は同行していた師は3日にセリのため渡米。両馬とも3、4日は馬場入りはせず、2頭を錯誤したまま厩舎側が今週、出馬投票をした。なおエンブレムボムは12日にエコロネオ名義で放牧に出ている。5日からの19日までの追い切り時計は全て誤ったものとなった。

JRAは事態を重く受け止め、森秀師に裁決運用の最高額となる50万円の過怠金を科した。不正ではなくミスのため、調教停止などの処分にはならなかった。

JRAでの装鞍所における取り違え判明は直近で89年に2例ある。2月25日の中山7Rで新関力厩舎のホクトサイレンスを出走させるはずが他馬と取り違った。7月15日の小倉6Rで谷八郎厩舎がエイティナイナー、イチライムテキの2頭を出走させ、両馬を取り違えた。いずれも過怠金は10万円だった。