とにかく暑いです。札幌市の最高気温は「36・3度」。観測開始から148年の歴史上、最も高い気温だったそうです。

人間はもちろん、札幌競馬場で調教を積む競走馬たちも厳しい環境でのトレーニングを強いられています。キーンランドCの出走馬を中心に取材を進めていましたが「こんなに暑いのは初めて」「関東とあんまり変わらないね」「馬もへばっている」との声を多く聞きました。

JRAは暑熱対策の一環として、主に夏場に開催する競馬場の馬房内にクーラーを設置しています。現在開催中の新潟、小倉も設置済みですが、北海道の札幌、函館は未設置。ある厩舎関係者は「昔とは気候が変わってきているし、イメージしている北海道の暑さとは違っている。調整がすごく難しいし、クーラーの設置を考えてほしいね」と切実な思いを口にしていました。

ちょっと話は脱線しますが、自分が滞在しているマンスリーマンションにもエアコンがありませんでした。「北海道の古いマンションはエアコンがない部屋も多いですね」と業者の方。貸し出しの扇風機がなければ、非常に厳しい生活を強いられるところでした。

話を戻しますが、週末の予想を考えれば「調教の動き」だけでなく「直前の様子」を入念にチェックする必要性が高まったとも言えます。キーンランドC出走予定の札幌滞在組の中ではトウシンマカオ、ナムラクレア、キミワクイーン、ヴァトレニ、レッドベルオーブの動きがよく映りました。

当日のパドック、返し馬を見られるファンの方にとっては、ご自身の“相馬眼”を試す絶好の機会かもしれません。【桑原幹久】