ここを勝ってG1へ! 月曜京都のメイン、京都大賞典(G2、芝2400メートル、9日、1着馬に天皇賞・秋優先出走権)の最終追い切りが5日、東西トレセンで行われた。恒例の「追い斬り激論」では、大阪の記者2人が実力馬2頭に注目。ことは(下村琴葉)記者は、国内外で重賞4勝のディープボンド(牡6、大久保)を推奨。太田尚樹記者は、連覇を狙うジャパンC覇者ヴェラアズール(牡6、渡辺)をプッシュした。

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ことは パ・リーグは激しいCS争いです! 頑張れ! 千葉ロッテ!

太田 えらく気合が入っとるな。今週の競馬はG2が2つ。G1に向けてのCSみたいなもんやね。

ことは 京都大賞典、私はやっぱり“ディープボンド先輩”を推します。

太田 和田竜騎手が乗って、単走でCウッド6ハロン82秒5-11秒3やったね。

ことは 少し強めに追われて、上々の伸びでした。前走後に完全休養を挟んで、馬が緩くなったそうですが、ひと追いごとに良化。大久保師は「1週ごとに上向いてきている。今朝の動きもストライドが伸びて、本来のディープボンドらしい動きだった」と高評価でしたよ。

太田 最後の勝利は去年3月の阪神大賞典。白星から遠ざかっている印象があるな。

ことは そうなんです…けど、G1や海外遠征をしていましたからね。G2なら相手関係も楽になります。夏休みも順調に過ごせて、元気いっぱい。和田竜騎手も「休み明けでも仕上がっている。息も乱れていない」と好感触でした。京都外回りでは、20年京都新聞杯で勝っています。「京都の下り坂はボンドの味方になる」と、師も舞台替わりは大歓迎です。

太田 俺は昨年のジャパンC覇者、ヴェラアズールの一変があると思うわ。

ことは 追い切りはハロー明け直後の坂路で4ハロン53秒7-12秒6でしたから、そこまですごい時計ではなかったですよね。

太田 たしかにタイム自体は地味やったけど、この時間帯は馬場が荒れて全体的に時計がかかっとった。それよりも注目すべきは動きや。帰国初戦の宝塚記念(8着)の時は走りがちょっと小さく見えたんやけど、今回は前脚を高く上げて躍動感のある走りで、絶好調やった昨年秋を思い出した。手綱を取った松山騎手も「十分に動ける状態」と。いい評価やったわ。

ことは 昨年の阪神から今年は京都になりますが。

太田 あれだけダイナミックなフォームで走るから、やっぱり広い馬場でこそ。有馬記念と宝塚記念は内回りで直線も短かったし、ドバイは結果的に馬場が合わんかった。渡辺師も「宝塚記念は内で少し窮屈になって持ち味を発揮できなかった。2400メートルで外回りは(昨年と)同じ。去年と同じだけのパフォーマンスができる出来にもあるのでは」って期待してたわ。

ことは ここを勝って、秋の頂上決戦へ。2頭とも負けられない一戦ですね。