米国のサンタアニタパーク競馬場で行われるBCクラシック(G1、ダート2000メートル、現地時間4日)に、ウシュバテソーロ(牡6、高木)が世界一のダートホースの名声を懸けて出走する。

今年3月のドバイWCなどG1・3勝を含む6連勝中と破竹の勢いは増すばかり。管理する高木登師(58)がここまでの快進撃を振り返り、大一番への思いを語った。

-5歳の4月にダート路線に転向した。きっかけは

高木師 もともと適性は感じていました。芝で歯がゆい競馬が続いていてもうワンパンチが欲しかった。走る馬だと思っていたし、競馬で走らなければいろいろと変えていかなければいけないと思っています。いいタイミングでした。

-この快進撃は想像できたか

高木師 ここまで来るとは思わなかったです。ただ、(22年11月)阪神のカノープスSで内からきつい競馬で勝ち切ってくれて。そのあたりから「すごいな」というのはありました。

-前走のドバイWCは衝撃的な差し切り勝ち

高木師 画面から見切れていたので焦りましたね。直線に向いたときには差せそうだなという感じはありました。素直にうれしかったしホッとした感じですね。ああなると前半行かなくていいと覚えてしまってやめる馬もいる。そういう意味でも偉いですよね。ハミをくわえて上がっていけるのだから大したもの。ゴールまでしっかり走り切れるのも能力の1つですから表彰式で君が代や日の丸が流れる光景を見た時は感動しました。

-世界を制するまでに至った要因は

高木師 走りにはむらがないタイプなんです。夏は休ませてきているし、傷みなく成長している感じで。血統的にも遅い馬だし体も良くなって我の強さも抜けてきた。そうしたことがいろいろとかみ合ってきてるのだと思います。

-アメリカ競馬の印象は

高木師 やはりテンから速いというイメージがあります。ただ、そこはドバイで経験しているし、ドバイと砂質も似ていると聞いています。この経験はアメリカで走る上でつながってくると思います。

-レースに向けても思い、意気込みを

(ドバイWCを制した身でも)挑戦者という気持ちです。すごいレースだというのは重々承知していますが、まずは平常心で臨みたいです。1度たたいてうまく本番に向かえそうです。普通に送り出してどんな競馬をしてくれるか。