今月4日に行われたG1ブリーダーズC(BC)クラシックで、勝ち馬ホワイトアバリオの2着に入ったデルマソトガケ(牡3、父マインドユアビスケッツ、音無)が北米ダート3歳馬のトップに立ちました。

NARC(北米レーティング委員会)が発表する最新の北米ランキングで、デルマソトガケは、ベルモントSなど2つのG1競走を含むシーズン5戦4勝のアルカンジェロ(引退)と並ぶ121・00のレーティングを獲得。今年の北米ダート競馬に出走した3歳馬で最強の座に就いています。

デルマソトガケは先に発表された世界ランキングの「ワールドベストレースホースランキング」でもアルカンジェロ(121)と、ともにダート3歳馬の首位となっていますが、NARCのランキングで日本調教馬がトップに立つのは、もちろんこれが史上初。古馬を含めてもホワイトアバリオ(123・00)、G1・BCダートマイルを連覇したコディーズウィッシュ(121・80=引退)に次ぐ3位タイという高い評価です。

今シーズンのデルマソトガケはすべて国外で4戦。2月のG3サウジダービーで3着し、続くG2UAEダービーを5馬身半差で完勝。米国転戦で迎えたG1ケンタッキーダービーは出遅れが災いして後手に回りながらもメイジ(119・00)の6着に健闘しました。

米国再遠征の前には蹄(ひづめ)のけがで予定されていた日本テレビ盃を回避するなど、決して万全の態勢でない中、ルメール騎手とともに直線力強く伸びて勝ち馬に1馬身差まで迫った競馬は非凡な能力を十分にアピールするものでした。

世界から注目されているのはイクイノックスばかりではないようです。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)