G1・3勝馬がターフに別れを告げた。タイトルホルダー(牡5、栗田)の引退式が24日、最終レース終了後の中山競馬場で行われた。ラストランとなったこの日の有馬記念では、持ち前の脚力を存分に発揮する逃げで3着に力走。有終の美とはいかなくても、5万3453人のファンの前で力の限りの走りを見せた。

山田弘オーナーは「ここにいるチームタイトルホルダーのみなさん、(思いは)一緒だと思います。まずはラストランを無事に走り終えてくれました。ホッとしているところです。同時に競走馬としてのタイトルホルダーを見られないとなると思うと、さみしさがいっぱいこみ上げてきます。ラストラン、頑張ってくれて感謝しています」と現役生活を振り返った。

最後の代表者あいさつではもう1度、感謝の思いをファンに語りかけた。

「みなさんには遅くまで、そして寒い中、こんなにもたくさん、タイトルホルダーの引退式にお越しくださいまして、本当にありがとうございました。本来ならタイトルホルダーからお礼を申し上げるんですけども、もう厩舎へ帰りたがっていますから、代わりに私の方からお礼を申し上げます。ありがとうございました。ラストラン、有馬記念。たくさんのファンのみなさんからご支持いただきました。結果は3着ではございましたけれど、これぞタイトルホルダーという走りをお見せすることができたと思っています。この馬には今はなきドゥラメンテの血をつないでいくという、もう1つの大切な役目が待っています。3年数カ月の後には子どもたちがこのターフを走ります。きっと横山和生ジョッキーも横山武史ジョッキーも乗ってくれると思います。そして、栗田徹厩舎に入る馬もいるはずです。どうぞ、子どもたちにもタイトルホルダーと変わらぬ応援をお願いいたします。そしていつまでも、いつまでも、この馬の名前を忘れないでください。その名は…、タイトルホルダー! 長い間、応援ありがとうございました」

同馬は父ドゥラメンテの初年度産駒。来年は種牡馬としての生活が待っている。