武豊騎手(54)が22年ダービー馬ドウデュース(牡4、友道)をG1・3勝目に導き、人馬とも完全復活した。鞍上は10月29日天皇賞・秋のレース前に右太もも筋挫傷を負い今月16日に実戦復帰したばかり。直線鋭く伸び、スターズオンアースを半馬身差競り落とした。勝ち時計は2分30秒9。

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馬主キーファーズの松島正昭代表はインタビューを終えた武豊騎手と抱き合った。「さすが武君というレースでしたよ。(鞍上が)すごいけがでしたからね。足がすごい腫れて…。それを見ているから、なおさらという気持ちです。同期にイクイノックスという化け物がいて、どうにかもう1度勝ちたいという思いでやってきました。ここまで山あり谷ありでしたが、今日こうして勝てて本当に良かったです。春はドバイへリベンジに行きたい」と話した。

来年の始動戦や遠征の予定などは今後、関係者で協議を行うことになる。

■本来の力を発揮すれば

ドウデュースを生産したノーザンファームの中島文彦GMは「さすが武豊ジョッキーですね」と名手を絶賛した。「ドバイターフの出走取り消しなど順調さを欠いてG1を勝てていなかったので、ほっとしました。本来の力を発揮できればこれだけ強い競馬ができる馬」と喜んだ。母ダストアンドダイヤモンズはコントレイルの子を受胎中。1歳の半弟(父リアルスティール)はドウデュースの馬主キーファーズが所有し、友道厩舎に預託予定。当歳に父シルバーステートの半妹がいる。