土曜中山のダービー卿CT(G3、芝1600メートル、30日)に向けて27日、重賞初勝利を狙うディオ(牡5、辻野)が抜群の動きを見せた。

雨があがったばかりの坂路は重く、ぬかるんでいたが、それを感じさせないパワフルな走り。「気を抜かないように」(辻野師)と気合を入れられ、4ハロン54秒1-12秒4でしっかり伸びきった。「馬場が悪い中でいい動き」と師は満足げだった。

2勝クラスからリステッドまで3連勝中だが、それ以前は2勝クラスで2、2、2、2、3着と惜敗続きだった。師は「レース後もほとんど息があがっていなかった。必死に走っている感じではなかった」と振り返る。一方でここ3走では、真剣に走ればこれだけの能力があることを示した。2走前のM・デムーロ騎手や前走が初騎乗だった北村宏騎手は「いい馬」と絶賛。辻野師は「ようやく心身がかみ合った」と評しており、まだまだ進撃は続きそうだ。【岡本光男】