名古屋けいば所属の宮下瞳騎手(46=竹口)が、春の褒章において黄綬褒章を受章することが決まった。女性騎手としては中央競馬、地方競馬を含めて初めてとなる。

宮下瞳騎手は95年のデビュー以来、日本の女性騎手の第一人者として活躍。11年8月には出産を機に騎手を引退したが、4歳となった長男からの応援をきっかけに再び騎手を志した。家事、育児と並行してトレーニングと勉強に取り組み、騎手免許を再取得。16年8月に現役復帰を果たし、21年11月には日本の女性騎手として初めて地方競馬通算1000勝を達成した。

黄綬褒章は、農業、商業、工業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有する者に授与されるもの。宮下騎手は競馬の発展に貢献し、畜産振興に寄与したことに加え、国内の女性騎手として初めて出産、育児による引退をへて現役に復帰し、日本の女性騎手の通算勝利記録を更新し続けることが受章の要因となった。

宮下騎手は「このたび、このような褒章をいただくことになり、大変うれしく思っています。私だけの力ではなくて、ファンの皆さまや関係者の皆さま、家族の応援のおかげで受章できたと思っています。本当にありがとうございます。そして、この受章で、日々懸命に努力されている全ての女性の皆さま方の夢や希望を、少しでも後押しすることができたら、とも思っています。私ももっともっと頑張っていきたいと思います。名古屋競馬場でお会いできるのを楽しみにしています」とコメントした。

なお、名古屋競馬場では5月1日(水)に宮下瞳騎手受章報告会を行う(6R後、午後3時25分ごろ)。報告会の様子は名古屋けいば公式YouTubeチャンネル(金シャチけいば情報)で放映される。

 

◆宮下瞳(みやした・ひとみ)1977年(昭52)5月31日、鹿児島生まれ。95年9月29日に騎手免許取得。初勝利は95年10月24日名古屋6R(ショウワミラクル)。11年8月16日に騎手免許返納。16年8月1日に同再取得。これまでNARグランプリ優秀女性騎手賞を11回、同特別賞を3回受賞。19年には女性のチャレンジ賞男女共同参画大臣賞受賞、21年には第2回競馬功労者表彰農林水産大臣賞受賞。27日現在で地方競馬通算1万3858戦1216勝(女性騎手日本記録)。