マジックマンの手綱が最内でさえた。モレイラ騎手騎乗のトロヴァトーレ(牡4、鹿戸)が、その手綱に応えて、内ラチ沿いから一気に抜け出す。最後は首差。元々期待された素質馬が待望の重賞初勝利を飾った。勝ち時計は1分32秒4。モレイラ騎手は9RにJRA通算200勝を達成し、この日は5勝を挙げる大活躍だった。
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これぞマジックマン。モレイラ騎手が手綱を取るトロヴァトーレが最内から飛び出てきた。2番枠からずっと最内を進み、勝負どころの4角で少し外の進路を気にした。しかし、直線入り口で最内に1頭分空いていたスペースに瞬時に潜り込んだ。そこから末脚を伸ばすだけ。終始経済コースを回ったことが、首差での重賞初Vにつながった。モレイラ騎手は「理想よりスタートが遅かったため、いいポジションをキープするためにサポートした。残り600メートルくらいでどこにスペースがあるかと心配していたけど、内に入った時の馬の反応が素晴らしかった」と手綱通りに力走した同馬をたたえた。
自信をつけて、さらなる高みへ。名手より「勝ち方はタフだった。道中、狭いところで我慢する必要があったし、展開もスムーズではなかった中での勝利。馬の能力があるし成長もある。G1でもやれる」と太鼓判をもらった。新馬の頃からクラシックを期待されていた同馬がマイルで弾みをつけた。マイルG1といえば春には安田記念がある。先々の活躍次第だが、マジックマンの導きに応えたこの日が、未来の名マイラー誕生の日かもしれない。【舟元祐二】
◆トロヴァトーレ ▽父 レイデオロ▽母 シャルマント(エンパイアメーカー)▽牡4▽馬主 (有)サンデーレーシング▽調教師 鹿戸雄一(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 10戦6勝▽総獲得賞金 1億4006万3000円▽馬名の由来 吟遊詩人(イタリア語)。

