有馬記念の枠順抽選で伝説となっているのは、今から11年前の2014年だ。
JRA60周年の有馬記念を盛り上げる企画として、テレビ局と美浦、栗東を中継で結び、「スタジオのゲストがボールを引いて出走馬を選定→関係者が希望枠順を選択→これを全馬繰り返す」という方式で行われた。
ゲストの田中将大投手(当時ヤンキース)が一番最初に引いた馬がジェンティルドンナ。同馬を管理する石坂正調教師が選んだのは、2枠4番だった。
同じくゲストの松山康久元調教師が全体の2番目で引いた馬がトゥザワールド。希望の枠を問われた池江師は3枠6番を即答した。
終わってみれば、この年の有馬記念は4番人気ジェンティルドンナが制し、2着には9番人気のトゥザワールドという結果。1番目、2番目に枠を選んだ2頭の決着となった。
この年の関係者に枠順を選ばせるというシステム。内枠、そして、偶数という順に枠が埋まっていき、15番目に呼ばれたジャスタウェイは陣営が15番枠を選び、16番目に呼ばれたオーシャンブルーは最後に残っていた大外16番枠に入った。この年限りの方式だったが、中山芝2500メートルという舞台で、関係者が「内枠有利」という意識を持っていることが如実に表れた有馬記念だった。

