広島のルーキー森下に完封された一夜明け、大瀬良を引きずり下ろした。サンズ、ボーア両外国人の打点は効果的だった。

真弓氏 サンズは打つ方で結果を出したが、積極的な走塁も目についた。1回1死三塁からサンズの打球が大瀬良を直撃し、ボールが転々とする間に二塁を突いた。その後、ボーアが中前適時打を放ち、結果的にもこの好走塁が効いた。

24時間前の京セラドーム大阪では森下に手が出なかった。サンズ、ボーアの2人で6打数無安打。この夜はボーアが3本のタイムリー単打の固め打ちを見せた。

真弓氏 森下との対戦を見てもわかるように、サンズ、ボーアとも速い球にはてこずっている。サンズはそれをファウルにして、相手投手が変化球でかわしにくるところをつかまえられている。ボーアはどうしても速球に食い込まれる。でもヒットが出だしたことで、これがホームランにつながっていくとみる。

ボーアは計16試合、66打席ホームランが出ていない。

真弓氏 サンズ、大山が打ってるうちは、長打のでないボーアは目立たない。今は真っすぐに差し込まれ、変化球に泳がされているから打球が上がりにくい。でもこれから速球に対応できるようになれば、詰まった当たりでも、左方向に長打が出るようになるはずだ。

試合としては低迷する広島のミスに付け入ることができた。

真弓氏 ちょっと気掛かりだったのは、木浪をショートでなく二塁で先発起用したことで、そこはちょっと意図が伝わってこなかった。

【取材・構成=寺尾博和編集委員】