エンゼルス大谷翔平は、立ち上がりから恐る恐る投げているように見えた。爪は割れが大きくなると、生えるのに時間がかかり、完治するまで長引く。オールスター休みでしっかり治してほしい。私の時代でもネイルサロンに行って、ケアしている選手はいた。当時から爪が弱い人は補強材を塗って投げていたが、割れる時は割れる。
指先にマメが何度もできるのは、体質によるのだろう。自分は高校時代にマメが固まってタコに変化した。それ以来、悩むことはなかった。投手にとって指先は微妙な感覚が必要で、ボールが体から最後に離れる場所だ。そこに異変があれば、しっかり腕が振れなくなってしまう。
投球で無理をすることは禁物だ。大谷は打つ方だけでも、十分にチームに貢献できる選手。首脳陣と相談しながら勇気を持って休むのも必要だ。どこかをかばうと、違うところに負担がかかる。それが故障につながってしまう可能性がある。新しい爪が生えて、マメは皮がしっかりするまで投球しない方がいい。ピッチングとは、力を入れて行うもの。マウンドには万全な状態で上がってほしい。
前半戦の最終登板を終えた。総括すると、投打ともに言うことないぐらい素晴らしかった。投球は球数を少なくして、イニングが稼げるようになった。フォーム的には、右足に「ため」ができるようになった。一気に力を爆発させられる。体重移動がスムーズで球持ちが良く、ボールを前で放せるようになっている。そのため、スイーパーなども打者の手元で曲がっており、直球と見分けがつきにくくなっている。
大谷は春先にWBCもあった今季、1度もローテーションを飛ばさずに、基本的に中5日で投げてきた。今は神様が休めと言っていると思って、しっかり体調を整えてから後半戦に備えてほしい。(日刊スポーツ評論家)




