13安打12得点。珍しいといえば失礼だが、阪神は前半戦最終の一戦で、突如として“猛虎”になった。
梨田 打線は水ものというだけあって分からないものだね。阪神は広島に同一カード3連敗を喫するようなことがあれば、ペナントレースに生き残るチャンスが薄くなるかもしれないと思っていただけに、大きな1勝だった。ただ、この突然の打ちっぷりをうのみにしてはいけない。
1点ビハインドの3回は7長短打で逆転し、広島九里を引きずり下ろした。勝ち越し打は、4番佐藤輝で、大山も続いた。前半戦に落ち込んだ主軸が次々と結果を示した。
梨田 阪神打線につかまった九里の投球は、キレもなく、制球も、緩急もつかないものだった。佐藤輝が打った初球も、大山を追い込んでから勝負にいった球も、ほとんどが甘かった。大量点を奪ったが、これで調子が急上昇するか? と問われれば、そんなに甘くはない。それに前半戦で苦戦した要因になった「状況判断」においての反省点もあった。
3回2死一、二塁。梅野の中前打で6点目が入った。ただ打者走者・梅野は広島秋山のホーム送球の間に二塁を突いてアウトになった。カード3戦目は、打順を入れ替えて、「7番」に木浪を上げ、梅野を「8番」に起用した。
梨田 押せ押せだったが、梅野は二塁を狙う必要があったのか、なぜいったのかが分からなかった。次が投手の打順だという状況を考えないといけない。また岡田監督が7、8番を入れ替えたのは、もともと捕手の打順だった「7番」でブレーキがかかる場面が目立ったから、打順の巡りを考えてのことだろう。打線がつながったことを考えれば采配が的中したといえる。
阪神は90試合を消化した前半戦を「貯金1」で折り返すことになった。
梨田 巨人が首位に立っているといっても、貯金8の1ケタに過ぎない。後半戦はせめて1試合3点はとりたい。まだまだわからない。【取材・構成=寺尾博和】




