2位阪神が広島にサヨナラ負け。巨人の優勝マジック1と絶体絶命に追い込まれた。同点の12回裏に今季初救援の村上頌樹投手(26)がサヨナラ打を浴びたが、日刊スポーツ評論家の岩田稔氏(40)は「村上は責められない」と強調。拙攻、ミスの展開に敗因を求めた。【聞き手=佐井陽介】

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阪神目線で言えば、痛恨の敗戦としか表現しようがありません。もう1敗もできない状態で、残り5試合の初戦に延長12回裏サヨナラ負け。ただ、決勝打を浴びた村上投手を責める気持ちにはとてもなれません。

村上投手はこの日が今季初のリリーフ登板でした。もともと抜群の制球力を誇り、ブルペンに回しても適応してくれそうな投手でもあります。とはいえ、先発登板とリリーフ登板は似て非なるもの。失策絡みのサヨナラ打献上となりましたが、どうか責任を背負い過ぎないでほしいものです。

私自身、慣れない中継ぎ登板には苦い思い出があります。先発が本業だった15年、クライマックス・シリーズのファーストステージ巨人戦で中継ぎ登板。いきなり勝ち越しの2点を許してチームを終戦させてしまった経験があります。どれだけブルペンの先輩方からレクチャーを受けても、準備の仕方、気持ちの持っていき方がうまくいかなかった記憶は今も忘れられません。

この日のタイガースは結局、負けるべくして負けてしまったのだと思います。1回表2死満塁で先制点を奪えず、流れを明け渡した直後の1回裏に2失点。同点で迎えた9回表の無死一、三塁、1死満塁で勝ち越せなかったところは、本当に痛恨でした。勝負どころで1本を出せないまま、最後は一塁の名手、大山選手の失策からサヨナラ負け。これだけ拙攻とミスが積み重なれば、勝ちきるのは簡単ではありません。

試合途中、首位巨人が勝っている状況はナインも分かっていたことでしょう。しかも相手は試合前時点で9月4勝18敗と苦戦続きの広島。絶対に負けられないというプレッシャーが、もしかしたら硬さにつながってしまったのかもしれません。レギュラーシーズンは残り4試合。もう、最後まで阪神らしい野球を貫くしかありません。(日刊スポーツ評論家)

広島対阪神 サヨナラ二塁打を浴びた村上(左)は桐敷に支えられながら涙を流す(撮影・上田博志)
広島対阪神 サヨナラ二塁打を浴びた村上(左)は桐敷に支えられながら涙を流す(撮影・上田博志)