プロ野球番記者コラム

貴重な経験が生んだソフトバンク若手2人の「成長」

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>

常勝軍団ソフトバンクで、若手が大きく羽ばたこうとしている。9月に入り、特に目立ってきたのが周東佑京内野手と川瀬晃内野手だ。快足自慢のプロ3年目、育成出身の24歳周東と、今宮が故障で離脱した後にスタメンで起用されているプロ5年目、23歳の川瀬。リーグトップレベルの打線に入って、スタメン起用が増え、全力プレーでチームに貢献している。その2人をハラハラしてベンチで見ているコーチがいる。本多雄一内野守備走塁コーチ(35)だ。

周東佑京(2020年7月29日撮影)
周東佑京(2020年7月29日撮影)

本多コーチ 2人は今、たくさん経験している。失敗、ミス、成功。試合での結果全てが貴重な経験になっている。これは練習では感じることができない。2軍の試合でも感じることができない。同じミスをしたら2軍行きかもしれないという緊張感のなかでのプレー。その意味では、2人は常にうまくなろうと練習も意欲を持ってやってくれている。

8月11日オリックス戦(ペイペイドーム)で川瀬は2失策。その後、先発の千賀がT-岡田に満塁弾を浴びて、一時、逆転を許してしまうことがあった。9月12日西武戦(ペイペイドーム)で2失策した周東は、ベンチで人目をはばからず涙を流した。悔しさは人それぞれ、感じ方が違う。他人が簡単に想像できるものではないだろう。本多コーチが言う「貴重な経験」は、確実に2人を成長させている。

9月18日までの数字だが、2人は8月より「成長」している。川瀬は8月が月間1割7分1厘だった打率を、9月は2割台に上げた。周東も8月は月間2割台だった打率を9月は3割を越えるまで上げた。盗塁も9月以降は成功率10割で8盗塁も決めている。ミスしても前を向いている。落ち込んでいる暇はない。

本多コーチ 多分2人は、いろんなことで頭がいっぱいの中、プレーしていると思う。まだレギュラーのレベルには達していないからね。いつの日か、今宮が戻ってきても今宮を三塁手に回すくらいの気持ちでやってほしい。

くしくも今年1月の自主トレは、今宮とともに練習した周東と川瀬。「今宮イズム」をたたきこまれた2人が、どこまで成長してくれるのか。「こちらも厳しくしていきますよ」。本多コーチがいい意味で「鬼」となって、チーム全体をまた1つレベルアップさせるだろう。【ソフトバンク担当・浦田由紀夫】

川瀬晃(2020年8月25日撮影)
川瀬晃(2020年8月25日撮影)
本多雄一内野守備走塁コーチ(中央)の指導を受けながら引き揚げる川瀬晃(右)と周東佑京(2019年2月1日撮影)
本多雄一内野守備走塁コーチ(中央)の指導を受けながら引き揚げる川瀬晃(右)と周東佑京(2019年2月1日撮影)

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