年末恒例の「言葉の力」を、今年は3回に分けてお届けします。担当記者たちの心に響いた野球人たちの声で2023年を振り返りましょう。第1回はセ・リーグからの言葉です。


■阪神 岡田彰布監督

 
 

普通にやるだけやんか

シーズン中に何度も発した常とう句。チームにも浸透し、その言葉によってプレッシャーから解放された選手も。「アレ」に匹敵するパワーワードといえる=古財稜明


■巨人 阿部慎之助監督

 
 

本年度は、アレで盛り上がっています。来年度はアレではなく“アベ”でいきたいと思います

10月6日、監督交代会見で事前に温めてきたユニークな所信表明で“言葉の力”を発揮した=為田聡史


■広島OB 達川光男氏

 
 

彼の1球にはとてつもない準備とエネルギーがあった。普通の投手ならストライクとボールはハッキリしているけど、北別府は縫い目1つのレベル。僕が審判に「縫い目1つボールですか?」と聞いたら、あるアンパイアが冗談で「半紙1枚ボールだよ」と言われました

6月19日、広島を代表する名投手の1人、北別府学さんの葬儀で元女房役が故人をしのんだ=堀まどか


■DeNA トレバー・バウアー

 
 

かなり腹が立った。あの回は自分としてもいい投球ではなかったし、自分のエラー(記録は安打)もあって、優勝するチームの野球ではなかった

7月1日中日戦、グラウンドでほえまくったことに=久保賢吾


■ヤクルト 中村悠平

 
 

何とか今日は顔じゃなくて、バットに当てて点取れるようにと。必死に食らいつきました

7月16日巨人戦で逆転3ランを放ち連日のお立ち台。前夜は「顔に当ててでも前に転がしてやる気持ちで」と勝ち越しスクイズ。正捕手が大技小技で燕党を沸かせた=鈴木正章


■中日 立浪和義監督

 
 

私への批判、不満をしっかり受け止めて秋から再出発します。私には若い選手を一人前にする責任がある

10月3日、今季最終戦巨人戦終了後にファンにあいさつ。就任以来2年連続最下位で3年目への決意語る=伊東大介


■阪神 大竹耕太郎

 
 

砂漠の中で生えてる草みたいなイメージ。「水を欲してた!」みたいな

雨男の影響か、グラウンド状態が悪い日が多くても、前向きに捉えるという意味で話した言葉。ポジティブ思考が躍動の要因の1つかもしれない=古財稜明


■DeNA 今永昇太

 
 

西川選手は天才と思ってるので、僕の本気が通用しない時がある。本気で投げてはダメだと思ったので、僕の心を楽にするために投げた

4月21日、広島西川に対し、83キロの超スローカーブを織り交ぜ、150キロの速球で空を切らせ=久保賢吾


■広島 西川龍馬(オリックスへFA移籍)

 
 

やじってもらって構いません。それをパワーに変え、僕はこれからやっていきたいと思います。そしてパ・リーグで優勝し、セ・リーグはカープが優勝し、日本シリーズでカープと戦いたい

11月23日ファン感謝デーで、広島ファンに最後のあいさつ=前原淳


■中日 根尾昂

 
 

次も投げたい。早く投げたい。チャンスが目の前にあるなら、つかみにいきたい

9月18日、広島戦で本拠地初先発初登板し、7回途中4安打4失点自責0で初勝利を逃す=伊東大介


■巨人 浅野翔吾

 
 

初めは香川に帰りたいなと思ってた。友達と会いたいとかありますけど、その気持ちが全くなくなって、絶対このジャイアンツでレギュラーをとるって目標を決めてからは、戦う姿勢というか、弱音を吐くことがなくなった。そこは1つ成長できたかなと思います

8月18日広島戦でプロ初アーチ。寂しがり屋な性格ながら、プロとしての覚悟をにじませた=小早川宗一郎


■DeNA 東克樹

 
 

本当にゲットできてうれしいです。「マスターボールで捕まえたよ」って、胸を張って帰れます

7月2日中日戦、登板前に娘と約束した、お立ち台に上がった選手に贈られるピカチュウの人形を手に(写真右)=久保賢吾


■ヤクルト 村上宗隆

 
 

まだまだ、もっともっと勝たせてあげたい。300勝、400勝。もっといけるように僕らも頑張りたい

4月11日、高津監督の通算200勝に=鎌田良美


■ヤクルト 塩見泰隆

 
 

暗くても何も始まらないので。勝っていても負けていても同じテンションでやっていけば、おのずと結果は出てくる。僕の立ち位置的にも元気っていうか、そういう雰囲気づくりを大事にしていきたい

7月30日DeNA戦後お立ち台で盛り上げた元気印の本音=木下大輔


■巨人 菅野智之

 
 

けがを美談にしてはいけない。もがいてた時期、苦労とかは1軍ならばいいかもしれないけど、2軍での調整、けがとかはない方がいいに決まっている。「その時があったから、今の自分がある」とかは、すごく聞こえのいい言葉に聞こえるかもしれないけど、やっぱりブレてはいけない

5月31日の練習後、2軍でリハビリ調整中、第一線で戦い続ける右腕の信念がにじんでいた=上田悠太


■広島 新井貴浩監督

 
 

若い選手にチャンスがあると思いますし、力をつけてもらいたいし、若いの出てこいや! という気持ちです。起こってしまったことはしようがない。変えられない。今からどうしていこうかと考えるのが自分の仕事

7月12日巨人戦後、相次ぐ主力の離脱に若手には奮起を促し、自分には立て直しの使命感を口に=前原淳


■中日 大島洋平

 
 

(長女の誕生日と)おめでたいことが重なった。思い出しやすくて良かった。2500、3000と体が動く限り目指したい

8月26日、DeNA戦で史上55人目の2000安打を達成=伊東大介


■阪神 才木浩人

 
 

単に「レベルが違う」のひと言で片付けたくない。ああいうレベルのバッターを抑えられるくらい成長したいと、あらためて強く思いました

3月6日、WBC強化試合で侍ジャパン大谷から被弾直後に。才木らしい向上心や悔しさが詰まっていた=波部俊之介