<ウエスタン・リーグ:阪神2-0中日>◇16日◇バンテリンドーム

中日の根尾昂投手(23=大阪桐蔭)が先発し、6回を投げ、7安打(1本塁打)、3三振、4四球での2失点という内容だった。

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シーズンも後半に差しかかろうとしている。今季はファームで実戦を経験している根尾の現状はどこまで進んでいるのか、バンテリンドームでのピッチングに注目した。

エラー絡みで失点はしたが、ピッチング自体は悪くないと感じた。6回、球威が落ち始めたところで、井上に高めに行った真っすぐをスタンドに運ばれたが、これはまだまだ先発として中盤以降のスタミナが課題であると、はっきりした。

まず、先発としてしっかり試合が作れるか、中盤まである程度の内容で失点を防げるか、そういうところに重点を置いて見た。

春先のような、乱調で四球を連発という場面はなかった。確かに4四球を与えている。うち2つがストレートの四球。それでも、そこから明らかなボール球が続くこともなく、しっかり立て直しながら粘り強く投げていた。

最速は151キロ。球速は十分ではないが、まだ球速には伸びしろは感じる。6回に井上に打たれた真っすぐは146キロ。この5キロ前後の減速が根尾には課題になる。中盤以降も、しっかり指にかかった力のある真っすぐを投げること。そのためには、スタミナももちろんだが、ペース配分を含めて考えるべきことはたくさんある。

変化球ではスライダー、フォークともに低めに投げて三振を奪っていた。こういうところに、四球から崩れるもろさからの卒業を感じさせてくれる。

さらに、収穫と言えるのはカーブだった。5回、6回の中盤以降に4球を投げ、うち3球でしっかりストライクを取っていた。根尾の変化球はスライダー、フォーク。ここに緩いカーブが加われば、球速帯も広がり、ピッチングの組み立てもしやすくなる。打者の目先を変えることで、引き出しも増える。こういう部分は成長と感じた。

初回、先頭打者に初球を打たれて出塁を許したが、けん制を3球続け、3回目のけん制でアウトにしている。また、フィールディングでも野手出身ならではの俊敏さで、こうした部分では根尾の能力の高さを再確認できた。

ピンチでは初球からフォークで入る場面もあった。バッターカウントでフォーク、スライダーでしっかりストライクゾーンで勝負できている。ストレートはやや高いボールが目についたが、しっかりファウルが取れていた。

細かい部分を1つずつ指摘していくと、根尾は先発として地道に課題をクリアしていることが良く分かる。はっきりしたのは6回にはもうバテバテだったこと。だが、127球を投げたことで経験できることもある。バテてしまったことも含め、根尾にはプラス材料になるはずだ。

昨夏から投手に転向して1年が過ぎた。今季はいまだ1軍昇格に至っていないが、投手根尾の基盤は着実に固まりつつある。根尾自身がこの日のピッチングをどう感じているのか。ぜひ、生の声を聞いてみたい。(日刊スポーツ評論家)