DeNA山崎康晃は阪神戦で割と打たれる。昨年、その辺りを山崎に聞いてみた。気分を害すかと思ったが「そうなんですよ。なぜか阪神戦はね」と認め、苦笑していた。実に気持ちのいい対応だった。そのことを思い出したこの夜。少し気の毒だったりして。
それにしてもサンズだ。これぞ助っ人弾。先制し、逆転されても、再逆転。それでもひっくり返されて「こら、あかん」と思ったが9回にまさかの逆転本塁打でなんとか勝った。苦しんでの今季2勝目は意味がある。あると思いたい。
それにしても負けが込んでいるチームのムードはいかがなものか。それでなくてもビジターの連続。普段ならなじみの飲食店などに顔を出し、気分転換といくところだろうが、今はコロナ禍で外出できない。相当しんどいだろう。そんなときこそ自宅で家族とともにステイホームとなるのだが、なにしろ遠征先だ。
別に日程で負けているわけではないだろうが、それでもハードだ。同様な条件で頑張っている広島は、やはり、さすがである。だけどマイナス面だけではない。阪神にも少しだけ“いいこと”があるのだ。
プロ野球は7月10日から段階的に観客を入れていくことが決まっている。世の中の状況は東京を中心に楽観できないが、それでもやはりプロ野球に観客がいない状況はつらい。
阪神開幕の東京ドームなどドーム球場はこれまでのファンの声援で構成した効果音を入れるなど工夫していた。7月7日からの甲子園では何かそういうものがあるのか。屋外球場だから、そうもいかないか。営業関係者とチラリ話した。
「それもありますが、なによりウチは無観客は3試合だけなので。それほど意識しての仕掛けというか、企画はね…」。そんな話だった。
今月19日に開幕したプロ野球、7月10日から観客を入れるので無観客試合は6カード(18試合)だ。その間、本拠地で試合が多いのが神宮球場のヤクルトで5カード、15試合ある。逆にもっとも少ないのが阪神で甲子園での無観客試合は7月7日からの巨人3連戦のみだ。
プロ選手にとって観客の前でプレーするのはやはり重要だ。問題はどんな戦績で「7・10」を迎えられるか。これで借金4。無観客で開催される残りの10試合でどこまで戻せるか。そこにも注目している。(敬称略)