指揮官・岡田彰布率いる阪神、16日DeNA戦では今季13試合目にして“初の出来事”があった。安打をマークしたのがすべてクリーンアップということだ。
1回、3番ノイジーが中前打。4回には4番・大山悠輔がお待たせの1号ソロを放った。そして7回、復活熱烈待望の佐藤輝明が右翼線二塁打を記録した。
クリーンアップ3人とも安打を放つのは初めてではないが「主軸3人だけが安打」は初めて。「それがどうした」と思うだろうし、実際にそうなのだが、岡田が目指す野球にとっては重要な要素だと思う。
「打つべき選手が打つ」。守りを重要視する野球を掲げる岡田だが同時に視野に入れるのはこの部分だ。試合、シーズンの局面で作戦、采配はいろいろあるが結局は主軸を打つべき選手が働かなければどうしようもない。だからこそ7回無死一塁で当然ながら大山に普通に打たせている。
試合前に虎党を驚かせたのはクローザー湯浅京己が出場選手登録を抹消されたことか。日本を熱狂させたWBCから戻り、そのまま抑えとして2週間あまり、稼働してきた。その疲労を考慮してのことだ。
「ちょっと張ってるというのがあったんやけど。やっぱり疲れがあるんやろな。無理してもしゃあないから-」。試合後、虎番キャップたちに囲まれた岡田はそう説明したようだ。
「湯浅不在」で迎えた初の試合。現状、先発陣の中でもっとも信頼できる才木浩人には長いイニングを投げてほしかったはず。才木はそれに応え、1回に2ランは被弾したもののピンチを迎えながら7回までその2失点だけに抑えた。
打線がその才木を援護できれば最高だったが残念ながら大山の1発だけに終わった。「打つべきクリーンアップが打つ」というのは1、2番が出塁するのがセットになっているのだがこの日はそれがなかった。
今季初の関東遠征は巨人に勝ち越したもののDeNAに2敗と雨天中止が1つで5試合を2勝3敗で「借金1」。開幕のDeNA戦3連勝でつくった貯金を1つ減らす結果になった。
もちろん、負けていいはずはないし、課題は少なくないのだが、それでもチームの状況を整えていこうという姿勢ははっきり感じられる。まだ序盤だ。セ・リーグは阪神含む4球団がまずまずの出足を切った。まずは交流戦までじっくり進めたい。(敬称略)




