ジェフ・ウィリアムスが今年も沖縄に来た。駐米スカウトとはいえ、毎年、足を運んでくれるのはうれしい。言うまでもない現役時代は現在の指揮官・藤川球児、投手コーチ・久保田智之とともに鉄壁の救援陣「JFK」を組んだ存在だ。
この「JFK」の通り名、日刊スポーツが命名している。当時、こちらは記事を管理するデスクだったがレイアウトは整理部の仕事。こちらは紙面を見て「ふうん」と思っただけ。記事も同じだけど、それぞれのプライドをかけた仕事の結果が残っているのも、手前みそながら、うれしい。
左腕ジェフを含む「JFK」が形成されたのは前監督・岡田彰布(オーナー付顧問)の第1次政権だった05年。だが阪神入りはもう少し前だ。闘将・星野仙一が阪神監督となり、期待されながら4位となった02年のオフに契約している。
03、05年と2度の優勝に貢献するなど7シーズンにも渡って在籍したウィリアムスの存在感は大きい。彼が阪神を去った後に闘将に聞いたことがある。「ジェフはなんであんなに活躍できたんですかね」と。
闘将の答えはシンプルだった。右手で自分の胸をドンとたたき「そら、ここが違うよ、あいつは」と言い切ったのである。ハート、つまりガッツが人並み外れていたということだ。技術だけでなく、投げっぷりのよさに表れる闘志が結果に結びついたのだろう。
「ガッツ」などという話をすると、いかにも古くさいように思われるかもしれないが「やったるで」という気持ちがなくて、やはり勝負はできないと思う。それが表に出るかどうかは別にして。彼にはそれがあったということだ。もちろん球児にも久保田にも激しいガッツはあった。
2月とはいえ石井大智の離脱があり、救援陣を巡る状況は厳しくなっている。誰が出てくるか、その見極めも重要だ。「ガッツ」もポイントになると思うし、ウィリアムスにはその部分も若い選手に伝えてほしいと思ったりもする。
彼の趣味はスノーボードだ。来日時は北海道まで足を運び、滑るときもあるという。腕前も相当らしい。彼なら雪上でも一流の競技者になったかも、と思う。連日、冬季五輪のニュースに触れる今。見た目はポップでもメダルを取るレベルの選手は間違いなくガッツがあるはず。キャンプも半ばを過ぎた。猛虎ナインもそこを鍛えてほしいと思う。(敬称略)




