<高校野球南大阪大会:初芝立命館10-0泉陽>◇21日◇3回戦◇大阪シティ信用金庫スタジアム

 初芝立命館には二卵性双生児の兄弟がいる。木元康友内野手(3年)、康允投手(3年)の木元ツインズだ。この日、ともにスタメンで出場し、兄の康友が先制の適時打を放てば、それに応えるように弟の康允が泉陽打線を1安打に抑えて完封勝利。2人そろって勝利の立役者になった。

 「友(とも)」「允(みつ)」と呼び合う2人は、身長175センチ、体重70キロと背格好も同じ。クラスも一緒で2人で電車通学する。バレンタインの時期になると「義理チョコは2人まとめて一緒に渡される」と康允。こんなところまでセットだ。

 リーダーシップのある兄と、人見知りの弟。性格は似ていないが、やはり双子。汗をぬぐうしぐさが似れば、考えることも以心伝心だ。初芝立命館への進学も「2人別々になると親に迷惑をかけてしまう」と同じことを考えていたという。

 父親とのキャッチボールを機に野球を始め、小学生のときから同じチームに所属。高校最後の夏を迎え2人で考えることがある。「親には2倍のお金と苦労をかけている。だから2倍の喜びを届けたい」。最高の親孝行、甲子園初出場にまた1歩近づいた。【望月千草】