東邦の平成最後のセンバツ優勝を、平成最初のセンバツで優勝したエースとその息子が見守った。

優勝した1989年の平成元年のセンバツで、エース左腕としてマウンドに立った元中日の山田喜久夫氏(47)は、当時以来の快挙に「30年…長かった。本当に最高にうれしいです」と喜びを語った。

準決勝(2日)の明豊戦では、元年V時のサヨナラシーンを再現するかのような、ラッキーな形で追加点を奪う場面もあった。山田氏は「昨日(2日)の8回なんかも、ドラマがありましたので今回、ドラマが完成した。平成最後、優勝で飾れてほんとに良かったです」。30年という時の流れには「練習風景も違います。昔は守備重視だったんですが、今は打撃中心のチーム作りをしてますし、それが甲子園で発揮できたと思います。だから、そこで歴史が変わっていくんだなというのをつくづく感じました」。後輩たちが紡いでいく歴史に思いをはせた。

山田氏の息子、斐祐将(ひゅうま=3年)は東邦の応援団長としてアルプススタンドの先頭に立ち、応援賞の優秀賞も受賞した。斐祐将団長は「日本一の応援団長になれてうれしい」と笑顔を見せた。息子の活躍に山田氏も「日本一の応援団長ということで、褒めてやりたい」と、言葉をかけた。