富士学苑が延長10回、2年で4番を務める渡辺雷翔(らいと)二塁手の決勝本塁打で日川を破った。

流れは敵にあった。9回裏に同点に追いつかれ突入した延長戦。延長10回2死、左打席に入った渡辺は、したたかに狙っていた。内角やや高めの変化球をうまくバットに乗せて、振り切った。右翼越えの公式戦初アーチが飛びだした。「ビデオで見ると、相手投手は変化球が多かったし、自分も真っすぐが当たってなかった。だから狙ってた。第1号がいいところで出てうれしい」と、2年とは思えぬ読みが的中した。

これまで3度、決勝まで進出したが、まだ聖地には足を踏み入れていない。次は駿台甲府との大一番となる。渡辺雄之(ゆうし)監督(32)は「駿台さんと対戦することを目標にやってきた。思い切りぶつかりたい」と話した。