東海大甲府が9-2の7回コールド勝ちで8強入りした。

先発は、エース加藤匠投手(3年)ではなく、鈴木虎我(たいが)投手だった。通常は、先発加藤のあとを受け、抑えに回ることが多いが、自身は「先発の方が好き」という。最速142キロの直球を武器に、4回まで9奪三振という好投を見せた。

「直球を低めにコントロールできた」。この日の最速は140キロ止まりながら、その伸びに相手打線はことごとく直球に振り遅れた。3回1死から4回終了まで、5連続三振を奪取。「リリースポイントがちょっと前すぎたけど、修正すれば、もっとよくなる。先発を狙っていきたい」と、既に次戦の対策を講じていた。

村中秀人監督(61)は、鈴木の好投をまず勝因に挙げた。「140キロが出ていたし、ストレートの切れがよかった」と、加藤に続く投手陣の好調ぶりに手応えと感じ取った。

その加藤は、3番一塁で出場。最後の打席で左越えアーチを放った。「真ん中のイージーボール。途中、大きな(左翼への)ファウルもあったし、手応えはよかった」。投手として出場の2回戦の富士河口湖戦は、4回7奪三振と好投した。「インコースへ投げきるコントロールは誰にも負けない。次からは投打にエンジン全開です」と、こちらも、先発を譲るつもりはなさそうだ。