日本高野連のセンバツ無観客開催方針の発表や、最悪中止などの可能性が判明し、出場各校には安堵(あんど)や困惑、様々な感情が入り交じった。阪神や南海、ダイエー(現ソフトバンク)などで外野手として活躍した鹿児島城西・佐々木誠監督(54)、明石商・狭間善徳監督(55)、明徳義塾・馬淵史郎監督(64)をはじめ、各校関係者や選手が心境を明かした。
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鹿児島城西の佐々木監督は、無観客での開催準備に複雑な心境を明かした。「学校全体でしっかり応援していただきたかったが、こういう状況で高野連のみなさんも苦渋の決断だったと思う」とコメント。だが「開催することで(苦難を)乗り越えるパワーになればいいかな。無観客だが、高校生の元気を示せれば」と前を向き、力を込めた。
昨秋の九州大会で4強入り。就任3年目で春夏通じて初甲子園となるセンバツ出場に導いた。野村監督時代の99年から2年間、阪神に在籍して開幕スタメンも張った佐々木監督にとっては最高の凱旋(がいせん)。地元や学校の期待も大きかった。そんな中、コロナウイルスの感染拡大で開催自体が危ぶまれ、「子どもたちは不安で、私も不安で眠れない日々が続き、深酒しても眠れないこともあった」という。開催可否の正式決定は11日だが「どんな形でも甲子園でできると思うとホッとした」と、ひとまず安堵(あんど)した。
奇しくもこの日の高野連発表前、センバツ出場を祝して地元JAから激励の農畜産物贈呈式が行われた。甲子園で使う選抜旗授与式も行われ、佐々木監督が「レベルの高さを発揮し、鹿児島城西旋風を起こしたい」と決意表明した。ちょうど高野連が対策会議中の時間で「お蔵入りしないかな」と心配しつつ、選手全員で気勢を上げた。
ただ11日の同校での壮行会は中止が決まり、12日予定の出発式は15日に変更。14、15日の関西遠征で組んだ3試合も中止となった。古市龍輝主将(2年)は「力がどれだけついているか試したかった。できなくて痛い」と明かした。バス4台で応援に駆けつける予定だった吹奏楽部やチアリーディング部らの応援団も、派遣を見送る方向。だが指揮官は力を込めた。「ぶっつけ本番だが、紅白戦でやりくりしていく。夢舞台の悲願の甲子園なので」。開催を信じ、一丸で臨戦態勢を整える。【菊川光一】

