いわき光洋が9-5で平商・磐城農・好間・四倉連合を下し、9年連続14度目の県大会出場を決めた。先発した1年生左腕・鈴木天馬の後を受け、2-5と劣勢の4回から登板したエース右腕・小松海流稀(みさき、2年)が6回1安打無失点の好投で逆転勝利を呼び込んだ。湯本は5回コールド12-0でいわき海星を下し、2年ぶり28回目の県大会を進出を決めた。
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エースの意地だった。小松は最後の打者を投ゴロ併殺に仕留めても表情を緩めなかった。4回から9回1死までノーヒットだったが、「全員で勝とうと思っていたので、最後も三振ではなく併殺の方が県大会につながる」と一喜一憂せず、6回を18人で料理した。
崖っぷちからはい上がった。東日本国際大昌平との初戦に1-11で大敗。前日に行われた平工との敗者復活2回戦では7点差を追いつかれ、9回に1点をもぎとり8-7で辛勝した。小松も2番手で登板し、2回2失点。この日は紺野勇樹監督(38)から「ここで抑えられないならエースをやめろ」とゲキを飛ばされスイッチが入った。
夏の大会は3回戦で聖光学院に5回コールド0-10。小松も途中登板したが力を出し切れず「悔しいより情けなかった」。紺野監督は「何もできずに自爆して負けた。自分に負けない心の強さを求めたいと」と、大会後は練習前に必ず30分間、グラウンド周辺の掃除、ミーティングを行い、野球以外の部分から鍛え直した。厳しい試合に勝利し「劣勢になっても揺れない心で戦えた」と成長を認めた。
海流稀という名は「海のように大きく、海流のように強く、稀(まれ)な人間に」と付けられた。「県大会では1戦1戦勝ち進んで、最終的には聖光を倒して東北大会、そしてセンバツを」。3月まで監督だった磐城・渡辺純監督(39)が甲子園交流試合に出た姿を見て「すごい楽しそうでしたね」と刺激を受けた。今度は自分が、海のようにでっかい聖地に立ってみせる。【野上伸悟】

