旭川龍谷が昨秋全道準Vの旭川実を2-0で下し、3年ぶりの北大会出場を決めた。エース右腕出雲崎(いずもざき)綾投手(3年)が3安打に抑え公式戦初完封。「スライダーのキレがよくて、真っすぐの内と外のコース分けも今日はよかった」。一番得意とする変化球と直球のコンビネーションで11個の三振を奪うなど、相手打線を抑え込んだ。

3番打者として打席でも存在感を見せた。1回1死二塁で右前に先制適時打。「少し振り遅れたけど、いい形で打てた」と振り返った。投打での活躍に高橋健監督(50)は「やってくれると期待していたが、打つ方でもよかったし、思った以上にいい投球をしてくれた。期待以上です」と評価した。

春に課題だった制球面を磨いてきた。コーチの指導を受けながらスライダーの握りを変えるなど工夫してきた。スタンドの応援にも後押しされた。「やっぱり盛り上がる」と、スタンドから響くミュージシャンのヒャダインが作詞作曲した同校応援歌にも力をもらった。次は37年ぶりの甲子園切符をかけて北大会に挑む。「緩急をつけながら三振を取って打ち取りたい」と意気込んだ。【山崎純一】

○…旭川実が昨秋全道準優勝チームが旭川龍谷に完封負けを喫し夏を終えた。先発右腕佐々木聖和(せな)投手(3年)が、1回1死二塁から外角直球を打たれ先制点を献上。5回には犠飛で追加点を許した。「初回の失投がなければ。エースなのでもっと流れを持ってくることができたと思う」。打線は相手先発出雲崎の前に3安打しか打てず、チャンスをつくることができなかった。