<全国高校野球選手権:花巻東2-1クラーク>◇13日◇2回戦

変則右腕の最後の夏が終わった。

クラークの主将でエース新岡歩輝投手(3年)は最後まで腕を振り続けた。横手を軸に、下手や上手と腕の位置を自由自在に変え、まるで千手観音のような投法で、甲子園2試合を1人で投げ抜いた。花巻東相手に132球で8安打2失点。「この仲間とここまで来ることができて、最後負けてしまったけどいい試合ができた」と前を向いた。

高校通算140本塁打を誇るプロ注目スラッガー、佐々木麟を4打数無安打に抑え込んだ。1回2死の場面ではフルカウントから142キロの内角直球で空振り三振。第2打席から第4打席まですべて内野ゴロに打ち取った。4打席目には、この日最速の143キロでファウルを打たせた。「うまく抑えられた。自分の真っすぐは自信を持って投げられた」と胸を張った。

春夏合わせ3度目の甲子園で、今夏は同校初勝利にも貢献した。中学時代、進路に迷った時期もあった。故郷青森を離れ、北海道で生活を送ってきた。「監督や部長のもとで野球ができてよかった」と選択は決して間違っていなかった。「ここに来ることが出来て楽しかった」。最後は笑顔で球場を後にした。【山崎純一】