今夏甲子園で10年ぶりの8強に輝いた花巻東(岩手)が3日、新チーム初の公式戦を大勝で飾った。
花巻地区予選の第1代表決定戦で、花巻南に11-1の6回コールド勝利。新主将を務める村上太一外野手(2年)は「自分たちにしか出せない色を出していきたい」。2年ぶりのセンバツ出場へ、新世代が好スタートを切った。
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新チームの持ち味は機動力だ。村上主将は「新チームの強みは足と投手陣」と語り、この日は今夏甲子園でもベンチ入りしていた簗田蒼汰内野手(2年)が2盗塁を決めるなど相手を翻弄(ほんろう)。相手の送球や守備の乱れなど、ほんの一瞬の隙も見逃さないように注意を払い、次の塁を果敢に狙った。投手陣では今夏、聖地で好投した小松龍一投手や葛西陸投手(ともに2年)が残り、甲子園経験メンバーは3人。顔触れはガラッと変わったが、村上は「先輩方と比べ、能力の無さや身体の弱さを自覚した上で、細かい部分で食らいついていく野球がしたい」と語り、自分たちなりの戦い方を見いだしつつある。
先輩の金言を胸に戦う。主将を務めるにあたり、前チーム主将の千葉柚樹主将(3年)からは「きついだろうけど、しっかりついて行けば、自然と(技術などが)上がっていく」と激励され、高校通算140本塁打を誇るプロ注目スラッガーの佐々木麟太郎内野手(3年)からは「1人になるな」とのアドバイスをもらった。「自分は背中で見せるタイプではないので、取り組む姿勢で巻き込んでいくようなリーダーになれたら」と村上。独りにならず、チームと支え合いながら成長していくつもりだ。
新チームの当面の目標はセンバツ出場。村上は「真面目でさわやかな先輩たちのイメージを受け継ぎながら、自分たちにしかない色を出したい。まだ見つけられてはいませんが、『この世代はこういうところがあったよな』と語り継がれるような代になりたいです」と目を輝かせた。聖地への帰還を目指し、まだ真っ白なキャンバスを自分色に染めていく。【濱本神威】
○…先発した安部晄生投手(2年)は6回3安打1失点の好投。安定したゲームメークで打線の援護を呼び込み、チームは11安打11得点と大勝したが、安部は「球がバラついていた。まだまだです」と反省を忘れなかった。秋の県大会に向けては「まだ時間がある。次までにしっかりと修正したいです」と勝ってかぶとの緒を締めた。

