最強の代理人「スーパーエージェント」と呼ばれるスコット・ボラス氏が、タンキングをしている球団を“がん”と厳しく批判した。

「タンキング」は、戦う前から勝負を諦める、わざと負けるなどを指す言葉で、MLBでは最近、大きな問題として指摘されている。ボラス氏は、これについて14日付のジ・アスレチックのインタビューで意見。「チームが最下位を争い、それによって上位のドラフト指名権を得る。しかも可能な限り得ようとする」と指摘し「ファンに、負けてもいいという球団の在り方を示してしまっている。負けることが利益になると示してしまっている。戦わなくてもいいという“がん”が野球界に入り込んでしまい、ファンも勝つことを必ずしも望まなくなってしまった。我々はこれを変えなければならない」とした。

MLBと選手会は、新労使協定の交渉でタンキング防止のためのルール作りを議論しているが、交渉は合意のめどが立たないまま膠着(こうちゃく)状態。今月16日のキャンプインは遅れる可能性が濃厚となっている。