アスレチックス藤浪晋太郎投手(28)が10日(日本時間11日)、米アリゾナ州メサのキャンプ施設で、渡米以来初めてブルペン投球を行った。

エマーソン投手コーチら十数人の首脳陣、スタッフが見守る中、藤浪は気合十分の投球を披露した。速球、カーブ、スライダー、フォーク、カットボール、ツーシームと全球種を試投。今季から導入される「ピッチクロック」対策もあり、テンポ良く29球を投げ込んだ。「いい感じでしたね。傾斜を使うともっと抜けるかと思ってましたけど」。

湿度14%と同地特有の乾燥した気候も苦にすることなく、いきなり最速96マイル(約155キロ)をマーク。終了後、エマーソン投手コーチが「すばらしい。すばらしい」と笑顔で賛辞を連発するほど、インパクト十分の「お披露目」だった。

同コーチからは「何でも聞いてくれ。しっかりコミュニケーションを取ろう」と声をかけられたという。投球後は、スタッフと一緒に解析機器「トラックマン」のデータをチェック。初ブルペンとしては「数値も悪くなかったです」と、上々の手応えも感じた。

今後の調整日程は未定だが、11日からはグループでの練習も部分的にスタートする。15日のバッテリー集合日を前に、藤浪が早くもチームに溶け込み始めた。