【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)17日(日本時間18日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(29)が、今季3度目の1試合3安打で両リーグ最多安打タイに並んだ。

ナショナルズ戦に「2番DH」で出場し、4打数3安打。2試合連続のマルチ安打をマークし、今季31安打は同僚ムーキー・ベッツ内野手(31)らと並んだ。一方、5試合連続ノーアーチで記録更新は足踏み。チームは今季初の完封負けで2カード連続負け越しとなった。

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開幕から大谷は話題が尽きない。ナ軍の右腕アービンとの対戦では2安打。ともに右前にクリーンヒットを放った。第4打席は8回、速球派の右腕ハービーの外角直球を捉え、華麗なバットコントロールで中前に運んだ。今季3度目の1試合3安打。打率を3割6分に上げ、今季31本は同僚のベッツ、アストロズのアルテューベと並んで両リーグ最多となった。

本拠地での6連戦は2カード連続で負け越し。初戦は大谷が第1打席で強烈な逆方向への本塁打を放ち、日本人メジャーの通算本塁打最多タイに並んだ。記録更新を期待されながら5試合連続ノーアーチ。その間、安打が続いた一方で得点圏で1本が出ない。試合前や試合後にもロバーツ監督は、5分3厘と得点圏打率の低い大谷について話題を振られた。すると、6連戦の締めは1試合3安打。同監督は「ファンタスティックだ。とてもいい仕事をした」と評価した。

今季は開幕から自己ワーストの40打席ノーアーチ。通訳だった水原一平容疑者の違法賭博事件もあった。今月3日に待望の1本が出ると、勢いに乗って2戦連発。その後の敵地6連戦は長打を量産し、ドジャースで初出場から14試合12長打は球団最多の記録にもなった。全方向に打球を打ち分け、二塁打でもトップに。“長打マシン”と化していたが、ここ5試合は一転、7安打が全てシングルヒット。安打製造機のような華麗なバットさばきが目立つようになった。

得点圏打率の低さは懸念材料ではあるが、この日は基本とする好球必打の打撃を徹底した。ロバーツ監督も「ストライクゾーンの見極めも素晴らしく、強い打球を飛ばしていた。これを続ければもっとよくなる」と前向き。日本人の記録を更新する本塁打はまた持ち越しとなったが、状態は悪くない。1日休養日を挟み、チームは本拠地でメッツと3連戦。初戦で登板する山本を再び援護する1発が出るか、期待がふくらむ。

▼大谷が今季3度目の1試合3安打。4月までに1試合3安打以上を3度マークしたのは、日米を通じて初めてだ。今季通算31安打は両リーグトップタイ。過去にはイチローがマリナーズ時代に7度の最多安打を記録しているが、日本人2人目、ナ・リーグでは日本人初の最多安打なるか。現在の年間換算は239安打となり、歴代16位の快ペースで量産している。

【動画】大谷翔平、159キロ速球を左中間へ運ぶ 2戦連続マルチ安打