外国人の父を持つ1年生投手がデビューを心待ちにする。北海道6大学野球春季リーグ戦は25日、苫小牧市営緑ケ丘で開幕する。旭川大のホジャティ博和(樹徳)は、レンジャーズ・ダルビッシュ有投手と同じくイラン人の父を持つ。174センチでやや横手投げの変則左腕「旭川のミニダルビッシュ」が、春3年ぶりの優勝を目指すチームで登板機会を待つ。

 父はイラン人、母は日本人。旭川大のホジャティは、ダルビッシュと同じルーツを持つ。生まれも育ちも群馬だが、さらなる成長を求め、親元を離れ遠く北海道の地を選んだ。偶然にも本家が所属した日本ハムの本拠地。「春から試合に出たい」と、大学での公式戦デビューを待ち望んでいる。

 ルーツは同じだが、タイプは何から何まで真逆だ。本格派右腕に対し、技巧派左腕。横手に近い変則フォームが特徴だ。身長も196センチのダルビッシュに比べ174センチと小柄。最速131キロで、09年WBC決勝・韓国戦(ドジャースタジアム)で100マイル(約161キロ)を計測したダルビッシュとは最速で30キロ差がある。剛速球ではないが、捕手からの返球に対しすぐに投球フォームに入り、テンポ良く、次々と打者を打ち取っていく力がある。「比べてもらうのは光栄。同じハーフだし、やっぱり投手としてすごいから」とダルビッシュは憧れの存在。ツーシームは「ダルビッシュ有の変化球バイブル」を参考にして習得した。

 1球の怖さを知る。樹徳3年時、エースとして春季群馬県大会で、前年夏の甲子園で優勝した前橋育英を初戦で7回完封のコールド勝ちに導くなど優勝に貢献。夏の甲子園出場への自信があったが、夏の県大会準々決勝、延長12回にサヨナラの押し出し死球を与え、夢は散った。「あの試合は忘れられない」。悔しさをバネにコントロールを磨いた。

 既にオープン戦で登板しており、石田威仁監督(40)は「1年生なので思い切って投げて欲しい」と、春から起用する方針。ホジャティは「甲子園には行けなかった。だから大学では神宮のマウンドに立ちたい。1年目から頑張りたい」と誓う。旭川にやって来た「ミニダル」が、13年春以来の頂点へ向かうチームの戦力となる。【保坂果那】