ソフトバンクが11年以来4年ぶりに「博多どんたく」が行われた5月3、4日の連勝を飾った。デニス・サファテ投手(34)が今季9セーブ目をあげ、26人目となる通算100セーブを達成。外国人選手では6人目で、来日5年目での記録となった。開幕から続く連続登板無失点も15試合に伸ばし、祭りでにぎわう福岡の街に白星を届けた。

 日本に溶け込んでいることを象徴するようなワンシーンだった。9回2死一塁。サファテはロッテ清田をフォークで空振り三振にしとめると、一塁ベンチを指さし、深々と頭を下げた。自分を信頼して使い続けてくれているベンチへの感謝のポーズだった。

 「いつもと同じ気持ちで投げた。日本に来る前は34歳まで野球をやっているなんて想像もしていなかったよ。自分にチャンスをくれた3球団に感謝している」

 この3連戦は「仮面ライダーシリーズ」と銘打たれていた。8回にバリオスが2点を献上し、1点差に迫られた中での出番。だが冷静だった。仮面ライダーの最大の敵、ショッカーと同じ白と黒を基調としたユニホームのロッテ打線を封じ込め、5年かけて節目の記録にたどり着いた。今季は15試合に登板し、いまだ無失点だ。

 言葉の通じない外国人選手ながら、ブルペンでは若手投手にアドバイスを送ったり、ジョークを連発して空気を和ませるなど、マウンド外でも存在感を発揮してきた。日本での通算防御率は1点台。加藤領ブルペン捕手は「ブルペンで受けていて、彼ほど調子の波を感じない選手はいない」と驚く。そんな抜群の安定感が、首脳陣の信頼にもつながっている。

 マウンドに上がると、必ず右腕に3回キスをしてから投球に入る。「3人の娘の名前をタトゥーで入れているんだ。左の脇腹にも妻の名前があるんだけど、さすがに届かないからね」。休日には遠征先から始発の新幹線で帰宅するほど家族思いのパパ。マウンドでも家族への感謝を忘れたことはない。

 今後の目標は横浜、巨人で外国人選手最多となる通算177セーブをあげたクルーンの記録を抜くことだ。頼れる鷹の守護神は「クルーンやウィリアムス(元阪神)のような尊敬される投手になれたらいいね」と、目を輝かせた。【福岡吉央】

 ▼通算100セーブ=サファテ(ソフトバンク) 4日のロッテ7回戦(ヤフオクドーム)で今季9セーブ目を挙げて達成。プロ野球26人目。初セーブは広島時代の11年4月14日阪神3回戦(甲子園)。