ソフトバンク李大浩内野手(32)が3年ぶりとなる3試合連続アーチで意地を見せた。7回、試合を振り出しに戻す左越え2ラン。試合は延長戦の末、敗れたが5月に入って8試合で早くも5本塁打。日本ハム中田に1本差。レギュラーシーズンでヤフオクドームでの延長戦で負けたのは13年7月3日の日本ハム戦以来だが主軸のバットは絶好調だ。

 楽天則本の前にあわや完封負けかという嫌な雰囲気を断ち切ったのは、5月に入って絶好調の李大浩だった。0-2で迎えた7回1死一塁から左翼席に飛び込む9号2ラン。「三振でもいいという気持ちで打席に入った。あの1球だけは狙っていた」。外角低めフォークを仕留めた。

 6回まで打線はわずか1安打と苦戦していた。「則本は本当によかった。フォークがいい角度で落ちていたし、直球も伸びていた。甘い球は1球もないくらい完璧だった」。だが、得意の低めを完璧に捉えた。12年のオリックス時代以来、3年ぶりの3試合連続弾で試合を振り出しに戻した。

 この日はタカガール・デーだった。スタンドからはピンク色のユニホームを着た女性ファンの声援が飛び交った。「めちゃくちゃ良かった。球場が奇麗だったね」。そんな雰囲気も李大浩のバットを後押しした。

 前日8日に日韓通算300号を放ち、母国韓国でもその偉業は大々的に報じられた。だが李大浩は「300本はあまり気にしていない。十数年、チームの中心としてやってきた選手なら、それくらい当然」。ただの通過点に過ぎなかった。

 この日は本塁打を含め、4打数2安打。9試合連続安打、5試合連続のマルチと絶好調だ。一時、1割9厘まで下がった打率も2割8分1厘まで上昇した。「こういう成績を出して、チームも勝って、調子が上がっていけばいい」。チームは今季最長となる4時間33分の延長戦の末、敗れたが、李大浩の頼もしさを印象づける力強い1発だった。【福岡吉央】