お立ち台でソフトバンク柳田悠岐外野手(26)は照れ笑いしながら叫んだ。「母ちゃん、ありがと~!」。広島の母由美子さんへ、打って守って白星をプレゼントした。「強い体に生んでくれたのが一番です」。大学までハンドボール部で活躍した母譲りの体でフルスイングした。
2回2死満塁。二塁手を越える強烈ライナーの2点先制適時打。4回にも中前へ適時打。3ラン競演の李大浩、松田と「3打点トリオ」を結成し、チーム今季最多の15安打、2度目の10得点へけん引した。
「求めているプレーが随所に出た。打って走って守れる選手になりたいんで」。5回には1死二、三塁から浅くはない中飛で楽天がタッチアップを断念。点差が離れていたこともあるが、強肩を警戒された。7回にはサンチェスのフェンス際の飛球をジャンプして好捕した。
優しさも親譲りだ。前日9日の試合前、子どもが守備位置につくセレモニーで膝上くらいの幼児がやって来た。柳田は188センチの体を小さく曲げ、その子の視線で笑いながら頭をなでた。「ちっちゃ過ぎて、かがんだら腰痛かったですけどね。かわいかった」。親しみやすさとフルスイングで、これからも鷹党の気持ちをわしづかみにする。【石橋隆雄】



