日本ハムが、西武との首位攻防3連戦の初戦を落とした。打線は先発3連勝中の十亀の前に要所を抑えられ、8回まで散発の3安打と沈黙。5点差のついた9回に中田翔内野手(26)が本塁打単独トップとなる11号2ランを放ったが、時すでに遅しだった。今季初の3連敗で順位も試合のなかったソフトバンクに抜かれ、3位に転落した。

 土壇場で絶不調の4番が一矢報いた。5点を追う最終9回無死一塁。中田がやっと快音を響かせた。西武十亀の123キロのスライダーを左翼席中段へ運ぶ11号2ラン。8試合、33打席ぶりのアーチでマウンドから引きずり降ろしたのが唯一の見せ場。「あれは、たまたま打てただけ」と、完封負けを阻止しても笑顔はなし。チームは今季初の3連敗で、3月31日以来の3位に転落した。

 投打の歯車が、かみ合わなかった。打線は十亀の攻略に苦しんだ。「みんな苦しかったと思う」と、中田が振り返るように直球、変化球ともキレが良く、きっちりコースも突かれた。6回の攻撃前には三塁側ベンチ前で円陣を組んだが、実ったのは9回。反撃は遅すぎた。今季初先発の浦野は6回3失点と粘ったが毎回被安打。8回には3番手の屋宜がメヒアに痛恨の6号2ランを浴びた。4回は岡の失策が失点に絡むなど、試合を通して流れを引き寄せられなかった。

 栗山監督は潔く、現実を受け止めた。5週連続で6連戦が続く最初の試合は、内容の乏しい完敗。「自分たちの力がないことを自覚して、受け止めて鍛錬を積むしかない」。苦しい戦況を歯がゆく見つめていた。十亀には4月21日、敵地での対戦でも白星を献上しており2連敗。「難しいな、で終わったらプロ野球じゃない」と、声を震わせた。中田の1発にも「何もできないよりはいいけど、試合に勝たないと意味がない」と、厳しく切り捨てた。

 大阪から続く負の流れを切れなくても、次の試合はすぐにやってくる。中田は「明日(13日)、勝つためにすることをするだけ」と、懸命に前を向いた。悔しい敗戦から得た教訓を生かして、再度仕切り直す。【木下大輔】